ピニェロ その男、天才詩人にして究極の犯罪者
80年代。ニューヨークのストリートに実在した天才詩人の短くも激しい壮絶な生きざまを描く。
STORY
プエルトリコのグラボで生まれたミゲル・マイキー・ピニェロは、子供の頃、親と共にアメリカへ移住した。ご多分にもれず移民の子として育った者に世間の目は冷たかった。
ヤク中、窃盗、そして服役を繰り返す毎日。そんなおり、武装強盗犯としてぶち込まれたシンシン刑務所で、ストリートの言葉を魔術のように自在に操り、詩的表現をする彼は仲間の勧めで服役体験を基に戯曲「ショート・アイズ」を執筆することになる。内容は、アフロ・アメリカンばかりの刑務所に日人が収監されるというショッキングなドラマだったが、発表されるやセンセーションを巻き起こし、大成功をおさめた。どん底から光のあたる場所へ引き出されたピニェロ。
しかし、スドリート育ちの彼には、華やかなショービジネスの世界はどこか居心地が悪かった。
そして思いも寄らぬ結末が彼を待ち受けていた。